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フナヤン
フナヤン
清武町で「ふなや」をしてます。大将のフナヤンです。
「昨日よりさらに美味しく!」をモットーに、がんばっております。
最近、生ごみリサイクルを始めた事で、食や農に対する考えが、変わりました。
家族の食生活までも変わりました。
お店の方でも、食の大事さなどを伝える事のできる様に、これからがんばっていきます。
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Posted by みやchan運営事務局 at

2011年05月10日

いのちをいただく勉強(近藤自然農園)

ゴールデンウィークのある日。
川南町で、放牧の養鶏をされている「近藤自然農園」さんへ
娘達と見学会へ出かけてきました。


数週間前に、お店へ訪ねてきて下さった、近藤さん夫妻の真摯に取り組んでらっしゃる養鶏を知り
また、その卵の美味しさ、こだわりを肌で感じたくて、急遽お邪魔しました。

尾鈴の山並みの中に、ひっそりと佇んでました。
そこには、元気な鶏達が、300羽超。
走り回り、コケコッコ~~と元気の良い泣き声。
鶏舎の中まで、見せていただきましたが、雌鳥は、採卵箱へ自分で入って卵を産むことにびっくり。
飼料は、お米や、糠、麦、魚粉、草etc・・と、ご主人が研究を重ねて配合された
自然の物のみの飼料です。
そして、卵は当然、有精卵。美味しくて当然です。
いのちまるごとです。


卵といえば、値崩れをしない食品の代表です。
よくあるスーパー特売で10個入り 100円って感じでしょうか。
定番でも、170円くらいですよね。
こちらの卵は、1個50円超。
昔の私は、その価値観が全く理解できませんでした。
だけど、今なら、その1個50円の卵を家族で食べたいと思います。
なぜ??
特売の卵が安いのには、経済性、生産性を重視した鶏の飼い方があるのです。
なるべく早く卵を生ませる為に、成長ホルモン。特別な合成飼料。早く大きくさせて、そして、工場のような鶏舎で
後ろを振り向く事もできないゲージの中で、卵を産む。
一方、近藤さんの卵の様に、1羽1羽を時間をかけて育て、放牧して飼います。
薬は一切使わず、鶏自身の生命力で産み落とされた有精卵。
どちらが、自分達の体に「いのち」をつないでくれるのか・・・。

私の母が育った戦後では、卵は非常に貴重な食品だったそうです。
それはそれは、ご馳走で、栄養食だったそうです。
だけど、その時の卵とは、自宅の小屋で飼っていた鶏の卵で
くず米、野菜くずなどを与えた、無駄の無い飼い方をしていたものです。
その大事な卵は、体調が悪い時、ハレの日のご馳走、日常でたまに食べても
1つの卵を上手にみんなで、分けて食べる調理をしたそうです。

今の卵の常識とは、違いますよね。
数年前の我が家の卵の常識は、常に2パックほどの常備が当たり前。
毎朝、1人1個の目玉焼き。弁当に卵焼き。夕食も、何かと卵料理。
そんな、食べ方をしていました。何か弊害があるの?と自分でも思いますが
専門的には、説明しずらいけど、簡単に考えても、卵を食べすぎなんじゃないかな??
とある日気付きました。結局、卵メインの料理って、洋食が中心になってくるというのもあります。

ちなみに・・・
じゃ・・店は?と言われたら、やはり1個50円超の卵を使ってみたものの
中々、採算の面でキツくて、現在は、ゲージ飼いではあるけど、飼料は、宮崎産の玄米を主に与えている
30円の卵を使っています。

元気な鶏を見て、色んな事を考えさせられました。
そして、この様な卵の生産者さんを、買い支えて行きたいと思いました。

この日の見学会には、近藤さんの応援団で、いろんな方が見えていて、廃鶏を潰して、振る舞いもありました。


そして、その鶏を潰す(絞める)作業を、目の前で見せていただきました。

逆さにした、鶏の首根っこの頚動脈を少し切り、敢えて生かしたまま逆さに吊るし、血を落としました。
泣き叫ぶ鶏。
初めての体験で、私自身も娘達も、心臓が高鳴り、恐怖とも、悲しみともいえない感情に襲われました。
静かに息絶える鶏を、湯につけます。

すると、不思議と羽が簡単にむしり取れます。

私も、一緒にさせて頂きました。何とも、惨い事をしている様な感覚でしたが
毛がなくなると

ローストチキンをする、あの鶏の丸ままの状態です。
こうなると、不思議と生き物が・・・食品に見えた瞬間でした。
これは、本当に不思議でした。
生温かいその鶏は、数分前まで生きていたのに・・・・

近藤さんは、おっしゃってました。
「人間って、魚類、鳥類、哺乳類の順番で、「情」ってやつが湧くんですよね。どれも、同じいのちで、食べるんですけどね~」
何だか、その通りだと思いました。

この時、見ていた娘2人に質問してみました。(怖くて近くには、よって来れませんでした)
「見ててどう思った?」
「かわいそうだったけど、きちんときれいに食べてあげるからねって思った」と
2人とも言いました。
怖いという言葉より出て来たこの言葉。
これが、とても純粋な気持ちなのかな~と思いました。

その鶏を、捌くのも見学させてもらいました。

上手に骨の場所で、肉を切り分けていくと・・・・
ささみ・・・はねみ・・・もも・・・手羽・・・・手羽元・・・
見たことのある肉が次々と現れます。
目の前で、ささみを薄切りにして、刺身にしてくれました。
少々、私も娘の口にするのに一瞬ためらいましたが・・・醤油を付けて食べると旨い!!!
さっきまでの鶏のイメージが、完全にご馳走へと変わった瞬間です。
次々と切りわけ食べさせてくれる色んな部位・・・砂肝・・・レバー・・・
本当に美味しかった。。
残った骨など、全て持って帰り、1羽まるごと、あの鶏さんのいのちを頂きました。

もっともっとショックを受ける気もしていたのですが
私も、娘2人も、意外と冷静にその命を殺し、それを「いただく」という現実を
肌で感じ、受け止める事ができました。
だけど、とてもとても良い経験でした。
近藤自然農園さん、本当にありがとうございました!!

近藤さんの娘さん2人とも意気投合。
木登りをしたり・・・野イチゴをつんだり・・・竹の子をほったり・・
犬の散歩をしたり・・・・
自然の中で、有意義な一日がすごせました。



  

Posted by フナヤン at 02:17Comments(0)その他